体のチャンネル
体にはチャンネルがある。
仕事に行く体。
家でゴロゴロするときの体。
冬の体。
春の体。
ちなみに頭のチャンネルもある。
今回は体のチャンネルの話。
珍しく頭は元気だったから今日は買い物に行きたかったんだ。
休みの日なのに珍しく朝に起きられたし、洗濯もできたからきっといけると思ってたんだけど、実際にショッピングセンターに行ったらだめだった。
歯を磨いてメイクをし、着替えても家でゴロゴロするときの体のままだったから、外の刺激に負けたのだ。
家にいるときは外から受ける刺激は小さくて穏やかだ。
家の中はカーテン越しの光だし、熱も風も遮断されてる。音だってテレビとか自分で選んだ音しか出ていないし、パジャマだから肌触りも柔らかい。
受容する方も刺激に対してあわせて最適化されてるから体が柔らかいままだったのだ。
そんなところに直射日光を浴びて、子供が元気に駆け回るショッピングセンターに行ったんだからだめになるに決まってる。
辛いからしばらくソファに座っていたけど、丁度3階の吹き抜けの渡り廊下に設置されてたもんだから、人が歩くたびに普段感じない揺れまで感じて酔いそうになった。
そして自分がいる場所が壊れて落ちる妄想でついに気持ち悪くなった。
とりあえず馬鹿な妄想だと認識して、一階に降り、喉が渇いてることに気づいたからついでにごはんにした。
一回認識して体の欲求を満たしたらだんだんチャンネルが外で買い物する時に合ってきて光と騒音に慣れてきたので、目的のものを買うことができた。
今日はうまいことチャンネルが合ったけど、合わない日はそのまま家に帰ることにしてる。
今日は無事にあってくれて嬉しい。
そして書いてて気づいたけど、外出前に体のチャンネルを外に合わせておけないだろうか。
そしたらもう少し外に出てられると思うんだけど。(今日は結局途中で家のチャンネルに戻りつつあったから買うだけ買ったら早々に帰った。)
仕事に行く時はもう体が出来てきたから結構すぐにチャンネルを入れ替えられる。
外に出る時のチャンネルって刺激に対してバリアが上手に張れてる感じがする。
でも今はバリアを張る方法よりも、受容を緩める方ができればいいのにと思ってる。
結局体も頭も過敏だから疲れるのだ。
あと最近季節に体のチャンネルがうまく会わない。これはよくあることだと思う。
夏は1日だけでいいからとにかく太陽を浴びて、汗を出し切れば夏の体に切り替わる。
冬は雪が降り始めると体が寒さに対する力の入れ方を思い出して冬の体になる。(本州に出てきてからはうまく冬の体になれなくてつらい)
春はあんまりうまくいかない。暖かいのが嬉しい時と、たまらなく気持ち悪くなる時がある。
冬の冷たさや暗さは私のことを逃してくれる。
コートを着てる分体が守られるし、マスクも帽子もできる。
春はだめな時逃げ場がない。もうすぐ夏が来る絶望感すらある。
でも夏は夏でなんとかなるのだ。
春は体のチャンネルが合わなくてつらいけどすごくいい匂いがするから好きだ。